「伝統文化の継承と発展―文化の境界を超える霹靂布袋劇」展示会台湾文化センターにて6月20日より開催

台湾で100年以上受け継がれる伝統芸能でありながら、時代の流れに沿って進化を遂げ「知らない人間はいない」と言われるほど幅広い世代に楽しまれてきた人形劇「布袋劇(ほていげき)」。

その歴史と文化を紹介する展示会が、虎ノ門の台湾文化センターにて6月20日（木）より7月29日（月）まで開催されます！

展示会では、布袋劇の歴史や布袋劇人形の変遷の展示以外に、この布袋劇に魅了されたニトロプラス虚淵玄氏が原案・脚本・総監修を務める台日合同映像企画『Thunderbolt Fantasy Project』の紹介、そして第三回宝塚歌劇台湾公演で宝塚歌劇団星組が舞台化した異次元武侠ミュージカル『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の舞台衣装などが展示されます。

開催初日である6月20日（木）に開かれた記者発表会に台湾PRESSも取材に行ってまいりました！

登壇されたのは、台北駐日経済文化代表処謝長廷代表、霹靂国際マルチメディア株式会社代表取締役社長・黄亮勛氏、株式会社ニトロプラス代表取締役社長小坂崇氣氏、グッドスマイルカンパニー会長安藝貴範氏、ニトロプラス虚淵玄氏という錚々たるメンバー。

台北駐日経済文化代表処謝長廷代表「子どものころから見て親しんできた布袋劇ですが、2016年に『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』が日本のテレビで放映され、この年に私も日本に着任したのでとてもよく覚えています。日本と台湾で地震が発生した際のお互いの支援活動、日本と台湾がお互いに助け合うというこの関係は世界平和につながると思います。台日の友好関係を文化交流を通じて、今後も高めていきたいです。」と最初に挨拶されました。

台湾布袋劇で随一の知名度とクオリティを誇る制作会社の霹靂国際マルチメディア株式会社代表取締役社長・黄亮勛氏「布袋劇という台湾の伝統的な文化が日本のアニメーションとコラボレーションするということを達成できたのはみなさまのおかげです。実は8年前にも同じ会場で『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の記者会見をしたことを思い出すととても感慨深いです。日本はじめ、世界中にこの作品を楽しんで頂けていることをうれしく思います。」

『Thunderbolt Fantasy Project』の制作を手掛け、制作委員会の一員として日本での展開を手掛ける、株式会社ニトロプラス代表取締役社長小坂崇氣氏「このシリーズは、2014年に台湾で弊社の副社長、虚淵玄氏が台湾で布袋劇に出会い、日本でこの素晴らしさを広めたいという思いからはじまりました。布袋劇に出会って、作品を作り始めてちょうど10年が経ちます。常に新しいものを求めて作ってきましたので、最終章もぜひ楽しみにしていただければと思います。これからも素晴らしい作品を作っていきたいと思います。この展示会でこの『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の歴史など素晴らしい世界をご堪能いただければと思います。」

『Thunderbolt Fantasy Project』制作委員会の一員であり、人形造形アドバイザーのグッドスマイルカンパニー会長安藝貴範氏「2016年に日本と台湾のコラボレーション作品として、『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の記者会見をしてから8年になります。文化が違う中での過程で、お互いに文化を乗り越えてきた集大成の一つがこの作品だと思います。多くの方に台湾の文化の歴史、私たちとの交流の証をこの展示会で知っていただけたら嬉しいです。」

『Thunderbolt Fantasy Project』シリーズ原案、脚本、総監修を務める、ニトロプラス虚淵玄氏　「文化交流の一つとして我々の作品が役に立てることとても幸せに思っております。10年前、日本の小説家を呼んでサイン会を開こうというイベントに参加するため台湾へ渡り、その最中に霹靂布袋劇に出会いその素晴らしさに心を奪われたのはもちろんですが、当時初めての台湾のごはんに魅了されました。もし霹靂さんと仕事をしたらまた出張でこのおいしいご飯が食べられると思った邪念もあったんです(笑）それから10年経ち、日本国内台湾の食事が楽しめるようになったのも、日本と台湾の大きな文化交流の成果だと思います。」

登壇者の挨拶の後は霹靂社の人形師による布袋劇の操演パフォーマンスも行われました。