台湾アーティストが2019年瀬戸内国際芸術祭に参加


三年に一度の瀬戸内国際芸術祭が4月26日から開催されます。今年は世界各地からの参加アーティストのうち、台湾アーティストのリン・シュンロン(林舜龍)、ワン・ウェンチー(王文志)のほか、台湾発のアジア最大規模のアカペラ・フェスティバル=Vocal Asia Festivalが招聘されます。台湾アートブランドは今年の瀬戸内国際芸術祭で注目を集めるでしょう。
 

ランドアート・インスタレーション作家のリン・シュンロン(林舜龍)は連作「国境を越えて」で過去に幾度も出展していますが、今年小豆島に出展する「国境を越えて・波」も2016年の「国境を越えて・潮」に見られる世界の子供というテーマを発展させたものです。現地の竹を利用し、地元の人々と台湾のボランティアの力で、3年前と同じ砂浜に巨大な深海生物を模した造形物を織り出します。台日双方がともに竹を間伐するところから竹工芸の制作過程に加わり、参加者に言語の壁を越えて、心身でじかに生のふれあいを感じてもらうものです。

林舜龍作品《跨越國境‧波》イメージ図©林舜龍

竹を編んで制作するインスタレーション作家のワン・ウェンチー(王文志)は、瀬戸内国際芸術祭の開始から続けて小豆島での制作に招聘されています。今回の作品「小豆島の恋」は、小豆島の中山村の住民と、台湾の嘉義とオーストラリアのアーティストグループCave Urbanによる共同制作です。芸術制作と島の力により、瀬戸内海を地球のあらゆる地域の「希望の海」にし、新たな活力を取り戻すという、瀬戸内国際芸術祭の開催目的に呼応しています。今年の初めに現地入りしたワン・ウェンチーは、地元の人々とともに作品に使う竹を切り出し、立て続けに地元メディアによって大きく報道されました。

王文志作品《小豆島の恋》イメージ図©王文志

Vocal Asia Festivalは台湾のVocal Asia 人声楽集と香川県との共同主催により、瀬戸内国際芸術祭の夏の会期に開催されます。アジアカップ・アカペラ大会、マスターレッスン、フォーラム、台日交流音楽会、クロージングセレモニーといったイベントのほか、各島に赴いてコンサート展開します。台湾の歌手サンプイ(桑布伊)、O-Kai Singers(欧開合唱団)といったアーティストが登場します。

©Vocal Asia 人声楽集